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高タンパク、低炭水化物で妊娠しやすくなる!?

デラウェア州(アメリカ)の生殖医療専門クリニックでは、2010年1月から2011年12月まで体外受精を受けた女性120名を対象に、治療開始前3日間の食事記録をつけてもらい、その後の治療成績との関係が調査されました。
この研修をもとに、タンパク質を多く、炭水化物を控えめにした食生活は妊孕性(妊娠する力)を高めるとの報告がアメリカ産婦人科学会で発表されました。

表1 食事と治療成績の研究結果


高タンパク食

低タンパク食
高タンパク
+低炭水化物食
胚盤胞到達率 54.3 38.0% ―
妊娠率 66.6 31.9% 80.0

治療成績は、いずれも高タンパク食の方が良好でした。(表1)
さらに、高タンパク食の中でも低炭水化物食の女性は妊娠率が80%と、より良好でした。

高タンパク食とはタンパク質のエネルギー比率が25%以上のことをいい、成人女性の平均一日摂取カロリーを2000kcalとすると、500kcal以上です。また、低炭水化物食とは、炭水化物のエネルギー比率が40%以下のことをいい、カロリーにすると800kcal以下となります。

研究チームのドクターは、体外受精の治療周期が始まる3ヶ月前から、高タンパク・低炭水化物食を心がけるようにと提案しています。魚・肉・大豆製品を多めに摂って、主食であるパンやごはん、めん類などを控え目にすることで妊娠率がアップするということです。

だからといって極端な食事制限を行う必要はないと思いますが、バランスのよい食事を心がけ、普段よりタンパク質を多めに摂ったり炭水化物を減らしたりして無理のないように食事を工夫していきましょう。

DHEAは卵巣機能を高める

卵巣機能低下は自然な老化プロセスです。
しかし、残念なことに、まだ生殖年齢の30代後半より卵巣機能が低下してきます。
また、30代の卵巣機能は非常にばらつきが大きく、生理が来ていても早期に卵巣機能が低下することがしばしばみられます。
卵巣機能低下はエストロゲンの減少とFSH(性腺刺激ホルモン)が上昇することでわかります。
デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)は、もともと人体にあるホルモンで、副腎および女性の卵巣でコレステロールから生成され、卵巣における女性ホルモンの生成に不可欠なホルモンです。
20代でピークを迎え、徐々に減少し、40代では約半分となります。そこで、卵巣の機能が低下した方がサプリメントとしてDHEAを服用し、減少したDHEAを補うと、卵巣の機能が高まり、よい卵胞が得られるという報告があります。